「SIMちば」参加報告レポート

(このレポートは、「SIMちば」のスタッフの方から「ゲームの詳細な内容は明かさないこと」という約束のもと許可をもらい、報告レポートとして掲載しています。)

 「SIMちば」とは、熊本県庁職員の自主活動グループ「くまもとSMILEネット」が 開発した「対話型自治体経営シュミレーションゲーム」を「ちば版」にカスタマイズしたものです。

 

【ゲームの概要】

 1班6名ほどのメンバーに分かれ、それぞれが「総務・財務局長」「都市整備局長」「健康福祉局長」「こども福祉局長」「経済・観光局長」「スポーツ・文化局長」等の局長に任命されます。

 市長の訓示の後、今後5年間の新規事業・更新事業の検討のシナリオが渡されます。

 庁内の局長会議という想定で、限れた予算の中、社会保障費等の経常的経費を捻出しつつ、新規・更新事業を実施するか否かを議論するとともに、実施の場合、代わりに廃止する既存事業をどれにするかを、各局長の立場で展開していきます。

 ・新規・更新事業のメリット・デメリットを考え、必要性を議論し、実施可否を決めます。

 ・廃止する既存事業について、廃止した場合の住民等への影響や代替策も議論します。

 そして、局長会議が終了し、新規・更新事業の可否・廃止事業が決定します。

 で、ここで終了ではなく。。。

 局長会議の結果を、議員(市民代表)役の監査人に報告します。新規・更新事業をなぜ見送ったのか。廃止することとなった既存事業について、住民に対して納得いく説明ができているか。代替案は提示されているか。等々。

 なかなかキツいやり取りの後、議員(市民代表)の承認が下されます。廃止しようとした既存事業が継続になったり、見送った新規事業を実施することになったり。局長会議の結果がひっくり返ることも。そうなると予算捻出のため、「借金」をすることとなります。

 この「シナリオ提示→局長会議による検討→議員(市民代表)への説明→承認結果」を1ラウンドとし、3ラウンド繰り返します。5年間×3ラウンドのため、都合15年が経過したことになります。

 

【参加して感じたこと】

 市長訓示を受け、思い描いた15年後の「まちの姿」が、局長会議や議員とのやり取りを経て、一体どのような結果となったのか。うちのグループでは、借金は残らなかったものの、公共インフラ整備と福祉・医療関連の事業しか残らず、良く言えば「安心・安全なまち」、悪く言えば「魅力の少ない維持型のまち」という結果に。当初思い描いた「まちの姿」とは、全く違うものとなってしまった。。。

 

 行政事業・サービスには、その恩恵を直接受ける住民と、全く受けない住民がいて、どちらの声も「住民の声」です。事業を開始する、廃止する、継続する。いずれの場合も、2つの側面の住民の声が存在します。

 今回は、あくまでもゲームの中の話しであるため、スバッスバッと事業の改廃を決定できましたが、実際の状況では、さまざまな声や意見、事情、将来を勘案しながら議論し、その結果について、議会や住民に対し、しっかりと説明責任を果たすことが重要であると、改めて感じました。

 日々行っている事務にも、方針・ビジョンのもと、事業目的や狙いがあり、2つの側面の住民の声があります。そういうことを意識するか、しないかで、日々の事務に対する姿勢やカイゼン意欲が大きく変わってくるのでしょう。

 

 ゲーム版ではあるが、行政運営の意思決定プロセスを自治体職員だけでなく、学生さんや地域の方にも経験していただくのも、良い機会ではないかと思いました。ぜひ、チームURA-CIMAでも、開催したいですね。